【SVダブル】トリックルームイエッサンは許されるのか?【単体考察】
こんにちは、どっふぃーです。
1週間ほど前に配信された更新データでバグ修正が入ったのは皆さんご存じでしょうか。
突然消えるポケモンや、急激に減るHPなど表示の問題が改善されるようでうれしい限りです。
そしてダブル勢を震撼させたのがヘイラッシャのバグ修正。
「口の中にシャリタツがいるヘイラッシャが「いっちょうあがり」を使用した際、技が相手の「まもる」などにより無効になった場合も能力が上がってしまう不具合を修正します。」
え!?それバグだったの?
ダブルバトルをしていれば見ない日はないヘイラッシャのいっちょうあがり。守っても素早さを上げられ結局縛りが入る、なんてことは日常茶飯事でしたがまさかのバグ挙動だったようです。
これで寿司屋も客足が遠のけばいいんですが…
それはともかく、本日取り上げていくポケモンはイエッサン♀!
なぜこのポケモンを取り上げるのかという話ですが、今作のイエッサン♀はなぜかレイド産のみ、本来覚えないはずのトリックルームを覚えています。
SVにはトリルの技マシンがあるのにこちらでは覚えないことから、おそらく不具合であろうと言われていたんですが、この点について今回の更新データで全く言及が行われなかったんですね。
ということは公式はトリルイエッサン♀を黙認したということになるんですが、これ本当に大丈夫でしょうか?
剣盾ではわざわざ♀限定になっていたわけですから、あっさり解禁してしまっていいのかは怪しいと言わざるを得ません。
そこで本記事ではトリルを覚えたイエッサンがどの程度の強さなのか考察していきたいと思います。
もくじ
イエッサン♀の基礎データ
種族値:70-55-65-95-105-85
特性:サイコメイカー
主な技:トリックルーム、このゆびとまれ、ワイドフォース、マジカルシャイン、まもる、てだすけ、サイコキネシス、両壁…
主な持ち物:サイコシード、ぼうじんゴーグル、ゴツゴツメット、ナモのみ…
種族値は特防が高め、防御が低め、他はそこそこといった感じですね。
サポート主体のポケモンなので基本は防御に厚く育てることになります。
そしてイエッサンのアイデンティティともいえる特性サイコメイカー!
ギミックパにありがちなねこだましに弱い問題を解決しつつ、先制技のあがきも許さない、味方の火力も上げられるという強いところしかない特性です。
技も味方を守れるこの指、火力を上げられる手助け、耐久補佐の両壁、火力をだせるワイドフォースなどなど数は多くないですが優秀な技は一通り抑えています。
剣盾ダブルにおいてもそれなりに使われていただけあり、かなりスペックは高いですね。
イエッサンの何が強い?
イエッサン♀のトリックルームが何が強いのか、それは相手目線での択の増加にあります。
といわれてもピンとこないと思うので、剣盾とSVのイエッサンの使われ方を比較して違いを見ていきましょう。
剣盾でのイエッサン♀
剣盾でのイエッサン構築の場合、トリックルームをエースが使いたいならエース自身がトリックルームを貼る必要がありました。
例えばイエッサン+ブリムオンやイエッサン+白馬バドレックスなんかが有名ですね。
しかしエースがトリルを貼るとすると、トリルを貼るターンこの指+トリルで全く圧力のかからないターンが生まれてしまいます。
もちろん相手もそのことを知っているので、剣盾の時にはこの指+トリルのターンに岩雪崩・地震・濁流といった範囲技を重ねることでこの指を気にせずエースを倒してしまおう!という対策がよく行われており、この対策はトリパ側からすると非常に厳しいものでした(白バドは固すぎて範囲技ごときでは死なないから問題なかったけど)。
高火力でぶん殴るだけで相手を倒せるというお手軽さがどの構築にも採用されやすく、なおかつトリパ側の対応策も少なかったんですね。(エースの耐久を上げないといけないがそうすると火力が足りなくなる)
SVでのイエッサン
一方SVのイエッサンはそう簡単に対策できません。
これに関しては具体例を出した方が分かりやすいので、現状イエッサンが使われている構築筆頭のイエアルマの場合を見ていきましょう。
イエッサン+グレンアルマでワイドフォースをいっぱい打つと相手が消えているという単純明快なギミックパで、イエッサンがS85、グレンアルマがS75と決して低速ではないのですが、シリーズ2ではパラドックスポケモンの素早さが全体的に高めなのでトリックルームを採用することが多くなっています。
さて、この構築を相手するにあたって、グレンアルマに何度も上からワイドフォースを打たれるのは面白くありません。かといってねこだましや先制技といった簡単な対策はサイコフィールドで無効化されるので、やはり一番の対策はトリルを止めることでしょう。
しかしここで剣盾にはなかった問題が出てきます。それは
「イエッサンがトリルを貼ってくるのか、グレンアルマがトリルを貼ってくるのか」
ここの2匹はどちらもトリックル-ムを使うことができるので、トリルの貼り方が複数存在します。具体的には
1.イエッサン:トリックルーム、グレンアルマ:ワイドガード
2.イエッサン:この指とまれ、グレンアルマ:トリックルーム
3.イエッサン:トリックルーム、グレンアルマ:ワイドフォースorまもる
といった3パターンの動きが存在し、もし1の選択肢をとられると剣盾で主流だった全体技を重ねる対策は1ダメージも与えられません。
かといってイエッサンを集中して狙うとグレンアルマトリルに対応できない、甘い攻撃ならトリルをしながら攻撃されるということになり、隙がありません。
トリックルームパーティは1度トリルを貼れさえすれば圧倒的に有利をとれるので、トリルをサポートすることも、自分がトリルを貼ることもできるイエッサンが強いのは考えるまでもないでしょう。
イエッサンの弱点
とはいってもイエッサンにも弱点はあります。
1.トリルをするには高い素早さ
素早さ種族値85はトリックルームを貼るには少々高すぎるため、貼った後に自らが殴って攻め立てるのは難しく、この点では同じく先制技を防げ、S60で火力も高いリキキリンに軍配が上がってしまいます。
とはいってもイエッサンはやはりこの指とまれでエースを守れるという強みがあるので、横のエースが圧倒的高火力で2体倒せるポケモンの時や、トリルを貼るか相手によって決めたい中速ポケモンの時は十分候補にあがるでしょう。
2.タイプの弱さ
ノーマル・エスパーというタイプは耐性の数がさほど多くないため、相手の攻撃を半減で受けられることはそあまりありません。
それに加えてイエッサンの場合素の耐久値が高いわけではないので、リキキリンやサマヨール(SVにはいない)と比べると意外とあっさりやられてしまう印象があります。
トリックルームも使えるサポートとしては強いですが、イエッサン1匹にトリル始動を任せきるには少々物足りない耐久・耐性だなという感じですね。
上のイエアルマのように、エース自身もトリルを貼れるような構築が一番イエッサンのトリルを活かせるかと思います。
3.型がワンパターン
この世界にいるイエッサンは技構成がこの指、手助け(守るの時も)、トリル、攻撃技で確定しているため、相手からすると対策がしやすいポケモンです。
この指とトリルの両立によりスタンダードなパーティに対してはめっぱう強いのですが、自慢のピンポイントメタに対して手も足も出ない(トリル封印や挑発地震、虫の抵抗連打…)傾向があり、それに対して裏をかくような戦術もほぼ取れません。
あくまで相手に手の内はばれている状態で、トリルとこの指、手助けなどの択を選ぶことになるため、相手のパーティの特徴を正確に理解し動ける高いプレイングスキルが要求される訳ですね。
使われそうな構築
イエッサンの強み弱みを見たところで、具体的にどんな構築でトリルイエッサンは使われそうかを考えていきたいと思います。
1.イエアルマ
先ほどからたびたび登場しているイエッサン+グレンアルマの組み合わせです。
イエッサンのトリルをグレンアルマのワイドガードでサポートするルートと、イエッサンのこの指でグレンアルマのトリルをサポートするルートの2つが取れるのが非常に強く、グレンアルマのサイコフィールドワイドフォースの強さと合わせてまさにベストフレンズといえるでしょう。
弱点は光の壁やバークアウト、虫の抵抗といった全体バフデバフに弱いことと、素早さがどちらも中速なのでで低速+高速ポケモンの挟み撃ちをされると動かしづらいことぐらいですかね。
ピン刺しで強いポケモン達ではではないにもかかわらず常に使用率10位前後を記録していることからもその強さが伝わってきます。
2.コータスパラドックス
コータスの日照りでこだいかっせいを発動したパラドックスポケモン達で攻めていく構築です。
この構築におけるイエッサンは、横のパラドックスポケモンをこの指で守れるだけでなく、トリックルームからコータスの噴火を押し付けるプランも取れるのが強いですね。
相手としてはイエッサンを放っておくとトリル始動からコータスが暴れまわるため無視するにできず、かといってイエッサンに集中攻撃をしていると横のハバタクカミやイダイナキバが馬鹿火力で暴れまわるのを許すことになります。
さらにコータスがグレンアルマの炎技・トリルとシナジーを持つため、上のイエアルマも合わせて組み込まれた構築を現環境ではよく見かけます。
3.カイオーガ・白馬バドレックス
まだSVに入ってきていないポケモン達ですが、もし解禁されるとかなり強いことが予想される組み合わせです。
HPに依存しているしおふきをメインウェポンとするカイオーガは、致命傷でない攻撃だとしてもなるべく食らいたくないため、この指とまれや先制技無効のサイコフィールドとの相性はGood。
またカイオーガのS90がなかなか難しい素早さで、素早さに振っても100族近辺を抜けず、かといって素早さを落としてもトリルだと早すぎる数値だったんですが、状況に応じてこの指とトリルを使い分けられるイエッサンは相手を見てから対応できるのでカイオーガの動かしやすさを上げられそうです。
白馬バドレックスに関しては剣盾から存在する組み合わせでこの指トリルからブリザードランスを連打することで相手が溶けるんですが、イエッサンのトリックルームの登場により1ターン目から白バドを動かす選択肢が生まれ、純粋な教科といえるでしょう。
どちらの伝説も1度動けば2体飛ばすパワーを持っているため、イエッサンの柔軟なサポート性能が光りそうですね。
結局強い?
ここまでイエッサンのトリックルームについて考察してきましたが、結局この技は強いんでしょうか?
僕の感想としては、
「強いには強いが、許されないほどではない」
といったところです。
この記事書きだす前はイッカコノヨがイエアルマ辛すぎるせいで許していいわけないと思っていたんですが、冷静に考えてみると別にトリルを始動したからと言ってそこからすごく強い動きがあるわけではないので、今作トリルがそれほど強い環境ではないことを考えるとまあ許してもいいかなと。
とはいってもイエッサン+グレンアルマに関してはトリルがなかったとしても驚くほどかみ合っているので、トリックルームの択をわざわざ与える必要はなかった気はしますが…
ここからDLCで強いトリルエースの登場や伝説の入国があった時にどうなるかは分かりませんが、とりあえず今のところは強ポケモンレベルで収まりそうですね、
1つ文句を言うとすると、レイド産でしか出ずに技マシンが使えないのは普通に育成がめんどくさいのでどうせ解禁するのならアプデで技マシンは使えるようにしてほしいところです。
それとアイデンティティをとられたイエッサン♂の救済も。
それでは今日はこのあたりで筆をおこうかと思います。またね!
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