【Suggest】言い換えと情報統制
最近のお菓子ってなんかサイズ小さいですよね。
なんかファミリーサイズとかなんとかいって小さい版を袋詰めで出すという手段が常套化しています。
それをいうならファミニーサイズじゃないでしょうかね。
こういうのをみると「物は言い様」ということを感じさせられます。
他にも考えてみましょう。
「これだけで1日分の野菜」みたいなジュースありますよね。
冷静に考えてそんなことあり得ます?
カロテンとかビタミンCとかはまああり得るとしても、そもそも量が違うんだからエネルギー減ったり食物繊維なかったりしそうなもんじゃないですか。
それを1日分の野菜というの無理があると思うんですね。
別に嘘をついてはいないんでしょうがなんとも歯痒さの残るところです。
言い換えの力
上に出した2例についてもう少し詳しく考えてみましょう。
サイズが小さく個別包装のお菓子の呼び方を決める時に、「ミニサイズ」というのでは印象が良くないですね。
これは言い換えがいるでしょう。
量を普通のサイズより多くしておけば「大容量パック」「徳用パック」なんて言い方もできますね。
しかしこれではそこまでお菓子を食べない家だと普通のでいいやという印象を与えてしまいそうです。
サイズが小さいことを逆手にとって、女性でも気軽に食べられると言った内容の宣伝もありかもしれません。その場合「レディースサイズ」とでもなるでしょうか。
ところがこれでは子供がターゲットにならないため、やはり歌詞としては弱い気がします。
そこで子供と共に親も気軽に食べられますよ、ということを一言で言えるワードはないでしょうか?
そう、「ファミリーサイズ」です。
あくまで推測には過ぎませんがこんな経緯で決まったと考えれば納得がいくでしょう。
全く商品には変化がないのにこれほど多くの言い方ができる訳ですね。
野菜ジュースだって「ビタミンC○○g、β-カロテン✕✕g」とかくことだってできるわけですが、わかりやすさやインパクトを考えた時に「野菜1日分」と言った方がいいのは明白ですね。
言ってる内容は同じにも関わらず、こんなにも印象を変えていける、言葉というのは恐ろしいものです。
リーダーとナルシスト
何もこの様な言い換えは商品にのみ適用されるわけではありません。
率先して多くのことを決めて周りの人を導いていく存在を人々は「リーダー」と呼びます。
しかしこれは周りの意見を聞いて慎重に進むのではなく、自分が我先にと行動して言ってる訳ですから、「自意識過剰」「ナルシスト」と言った言い方だってできる訳です。
よくネット上にいますね。率先して物事を進めれば自己中だのナルシストだのいい、かと言って慎重な方針でいけばチキンだの弱気だのいう人々。
よく言えば「評論家」、悪く言えば「自称評論家」と言ったところでしょうか。
他にもあらゆるところに言い換えは潜んでいます。
「放任主義」は「個性を尊重」と言えますし、「高い辞職率」は「若手が活躍」に、「ミサイル開発」は「祖国防衛」なんて言えちゃう訳ですね。
逆のパターンもあります。
本当に個性を尊重した教育をしているのに放任主義と蔑まれたり、外交で折衷案を出せば売国奴と罵られたりするやつですね。
こんな感じで言い換えというのは非常に日常的に使われ、なおかつ印象を変えているのです。
情報統制とは
ここまでみてきた物は「言い換え」でしたが、ここからは「情報統制」について考えていきたいと思います。
最近ウクライナでの戦争に伴いロシアで行われているなどとニュースでよく聞く言葉ですね。
簡単に言うと自国に都合の悪い情報は流さずに、ポジティブな情報のみを流すことで国民の士気を上げるという感じでしょうか。
これがニュースなんかでは非常に悪いことかのように報じられているのですが、そもそも冷静になってみればこの情報統制って普段から行われていると思いませんか?
首脳会談後の会見なんかでも「両国の意見が一致し〜〜」みたいな結局何が進展したのかほとんどわからないものが多いですし、選挙の公約では政策の都合のいい面だけを押し出したスピーチばかりです。
まず前提としてわざわざ自分から悪い面を見せようとする人なんていないわけで、その単位が国家になり対象が戦争になった途端に「情報統制」という何やら禍々しい言葉で悪者に仕立て上げるのはどうなのでしょうか?
どうにもロシアを悪者に仕立て上げて全否定し戦争の責任は全く自分達にはないかのような報道がなされているような気がします。
(もちろん戦争を起こすのは良い行動ではないですし決して戦争を肯定しているわけではありません)
盲目になる人々
人は疑いを持ってかかる時には騙されません。
しかし正しい、間違っているという判断を一度下してしまったら、その後は物事の全てが間違っているように見えてくるのです。
1度勝っただけでギャンブルにのめり込む人などはその典型例でしょう。
ビジネスモデルとして客は当然負けるようにできているのに、なぜかいつか勝てると思い込んでしまう。そうしてお金を搾り取られていくのです。
そしてこういう事態に陥る人は、決まって「自分は大丈夫」と思い込んでいます。
現在の戦争だって、日本ではロシアが一方的に悪いかのように報道されていますが、それはただウクライナに有利な情報のみを見せているだけなのかもしれないのです。
そもそもロシア側ではウクライナが悪いと言っている訳なので、ウクライナ側にもなんらかの落ち度はあると考えるのが当然でしょう。
情報に絶対的な正解はありません。冒頭のなんでもないお菓子ですら山ほど言い方があり印象を変えられるのですから、国際関係など尚のことです。
それなのに都合のいい情報だけを見て、「自分は正しいことを知っている」と思い込み、ほかの視点を取り入れようともしない人は自分に自分で情報統制をかけているだけに過ぎないのです。
あ、これでは印象が良くありませんね!
「自分の考えに自信を持ち、周りに流されず我が道を突き進む、リーダーシップに優れた人」とでも言っておきましょうか。
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