【ポケモン剣盾】真の先制技使いは?全盛期アローvsゴリランダー
「先制技」
それは他の技よりも優先度が高く設定されており、素早さの差を塗り返して先に攻撃することができる技。
当然優先度が高い分威力は低めに設定されており、ほとんどの先制技は威力40程度しかないが、それでも先に動けるというのは大きく、多くのポケモンに採用されている。
しかし、そんな「先制技は低威力」という常識を覆すポケモンが、ポケモンXYにて突如登場した。
それがこの焼き鳥(またの名をファイアロー)。
XYのストーリーでは早い段階から手に入る、いわゆる「序盤鳥」枠で、通常特性はほのおのからだ、種族値も素早さこそ高いもののAは僅か81、Cも74しかなく、大した強さはないように思われていた。
その隠れ特性を見るまでは…
ファイアローの強さとは
ファイアロー(以下アローと略)の隠れ特性は、「はやてのつばさ」
効果としては
飛行技の優先度が+1になる
たったこれだけ。(*7世代からはHP満タン時のみ)
これがいかに凶悪かと言うと、
強力な先制技として知られる、キノガッサのテクニシャンマッハパンチが火力指数18000。
それに対し、特性で先制技となるファイアローのブレイブバードは火力指数26280。
明らかに火力が高すぎる。威力120の時点で一般的な先制技の3倍の威力があるのに、それを通りの良い飛行技で先制で打てるというのがいかに強いのかは想像に難くないだろう。
さらにはやてのつばさの強さはこれだけではなく、必ず先制ではねやすめが打てたり追い風が打てたりもしてしまう。
ORASにもなると耐久が78-71-69しかないにも関わらず、HDの鬼羽アローなんてのも多かったのがその強さを物語ってる。
想像に違わず環境で散々暴れ回ったわけだが、その結果サンムーンで効果が変更されHP満タンの時限定で先制技となる仕様に変わってしまい、トップメタの座は退くこととなった。
しかしこの全盛期のアローは凄まじい強さであり、これより強い先制技使いなどいないのではないだろうか?
先制技の純粋な火力のみで比較してみても、
メガクチートの不意打ち 24080
シザリガーのアクアジェット 15120
アルセウスのしんそく 22680
とアローの26280にはかなり及ばない。ここから持ち物を持てることを考えるとメガクチートですらファイアローとは圧倒的な差がある。
その上はねやすめや追い風も先制で使えるわけで、間違いなく6世代時点ではアローより強い先制技使いなどいなかった。
7世代になってもアマージョやカプ・テテフなど対策ポケモンは多く登場したのに対し、先制技はであいがしらぐらいのもの。威力90とはいえ虫タイプで初ターン限定ではお話になっていなかった。
しかし8世代、いや、鎧の孤島において、とうとうファイアローを超えるかもしれない先制技使いが誕生したのだ。
それがゴリランダーである。
ゴリランダーの強さとは?
ゴリランダーは、ガラル御三家の一角であるから当然DLC解禁前からガラル地方にはいた。
ではなぜ鎧の孤島から強くなったのか、それは夢特性の解禁、グラススライダーの追加、この2点に集約されている。
ゴリランダーの夢特性はグラスメイカー。7世代ではカプ・ブルルの専売特許であったもので、場に出た時グラスフィールドを展開するというかなりの強特性である。
これだけなら当然先制技とはなんの関係もないのだが、鎧の孤島にて追加されたグラススライダーがあまりにもこの特性と噛み合っていたのだ。
というのもグラススライダーの効果はなんと「グラスフィールド下なら先制技となる」というもの。
これが通常のポケモンならフィールドを貼るという手間がかかるためさほど強くないわけだが、ゴリランダーに限ってはそんなものは必要ない。
場に出た瞬間にグラスフィールドは貼られているのだからフィールド書き替えはあり得るにせよ、ほぼデメリットなしで常に先制技として使えてしまうのだ。
グラススライダーの威力は70、ここにグラスフィールドの補正がかかるため実際には91となり、その火力指数は26481まで伸び、なんとファイアローをわずかに上回っている。
グラスフィールドが残っていることが条件とはいえ、反動も持ち物もなしにこれだけの火力が出ると言うのはそう簡単に許されていいことではない。
大方の予想に違わずゴリランダーは環境のトップメタに成り上がり、ダブルではトップ10は当たり前、シングルでも20位を割ることはまずないという草単タイプとは思えないような順位を叩き出した。
どちらがより強いのか?
さて、このファイアローとゴリランダーはどちらがより強いのか?
残念ながらこの2匹が共に全盛期の状態で共存できるルールは存在せず、単純な使用率での比較をすることはできない。
しかし想像するだけならできるので、もしアローが今も弱体化なしでいるならどうなるのか考えてみる。
・火力面
純粋な火力指数なら先ほど見たようにゴリランダーがわずかに勝利しており、技の反動もないため有利かのように見える。
ただブレイブバードは飛行技であり、草技のグラススライダーよりもかなり通りがいいため、実際に出るダメージとしてはブレバの方が大きいことも少なくなさそうである。
ただ地面タイプ、水タイプというほとんどのパーティに1体ずつは入っているポピュラーなタイプに抜群の取れる草技も決して弱くはないため、火力に関しては甲乙つけ難いもののすこしゴリランダーが優勢かと思われる。
・耐久面
いくら先制技といえど、相手をワンパンできるとは限らないため、行動回数に関わる耐久も重要である。
ただ耐久に関しては特に考察の余地もなくゴリラの勝ちと言えるだろう。
ファイアローの耐久はH78-B71-D69
対してゴリランダーはH100-B90-D70
ファイアローは紙耐久な上に技にも反動があるが、ゴリランダーは並より少し高いぐらい、さらにグラスフィールドがあることを考えるともう少し体感は高く、2匹にはかなりの差が感じられる。
耐性の差はあるにせよ、これだけの数値の差があるなら文句なしでゴリラの方が優勢と言えるだろう。
・補助技、サポート面
上で言った通りファイアローは飛行技ならなんでも先制技となるため、はねやすめやおいかぜも先制技として使える。
さらに飛行技ではないがファスガ、フェイント、挑発、鬼火、横取り(7世代まで)などもありかなり補助技は充実している。
一方ゴリランダーは、補助技のバラエティはそこまでだが、挑発、猫騙し、やどりぎのたねなど欲しいものは割と揃っており、そこそこの能力は持ち合わせている。
ただファイアローの優秀かつ豊富な補助技とと比較すると少し見劣りすると言えるだろう。
・サブウェポン
アタッカーとして必要なサブウェポン。
ファイアローは飛行技だけでなくタイプ一致で炎技も使うことができ、フレアドライブやオーバーヒートで対鋼や電気において止まらないというのは大きなポイント。
さらに蜻蛉返りや剣舞も完備しており、数は少ないが範囲は十分取れている。
ゴリランダーはタイプ一致が草技だけということで、メインウェポンだけでは通りが悪いが、はたきおとす、十万馬力、蜻蛉返り、ドレインパンチなどサブウェポンはかなり充実しており、剣舞も覚えるため崩しも可能。
さらにサブウェポンかは微妙だが専用技ドラムアタックは草技威力80で相手のS-1という強い効果を持っている。
これらをみるとゴリランダーはアタッカーとしては優秀な範囲と技を備えているといえる。
ただタイプ不一致で火力が出づらいことを考えると、数は少なくともタイプ一致で打てる高威力技が2つあるファイアローとは五分五分といったところか。
・実績
一応実績もみておく。
ファイアローはORAS最後のシーズン17にてシングル4位、ダブル6位を記録しているのに対し、ゴリランダーは伝説なしの環境だと剣盾シーズン20でシングル12位、ダブル3位とほぼ差はないといえよう。
・総評
以上を見て総合的に考えると、火力、耐久共に優っているゴリランダーの方が、草単という弱点を考慮しても少し強いように感じられる。
しかしファイアローの追い風やファスガといったサポート性能や、はねやすめを持つことによる型のバリエーションなども考えると、汎用性に関してはアローの方が優秀なのかもしれない。
まとめ
ここまで真面目に考えてきたわけだが、冷静になるとそもそもどちらが強いのかならタイマンで決めるべきではないか?
鉢巻ブレバで余裕のワンパンだと…
これではアローが先制技最強の座を明け渡す日はまだまだ遠いかもしれない。
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