【高校生から始める株式 part3】優良株を探す3つの指標!
こんにちは、どっふぃーです。
前回はファンダメンタル、テクニカルの違いについてお話ししましたので、今回は、主にファンダメンタル分析の詳しいやり方を説明していきます。
前回お話しした通り、ファンダメンタル分析は主に決算報告やその時の経済状況から優良株を予測する方法となっています。
しかし、はいどうぞと決算書を渡されても、何を見ればいいかわからなかったり、そもそも見るのすら嫌だという場合が多いですよね。
でも安心してください。ファンダメンタル分析にはいくつか有名な指標があり、これを知っていれば簡単に「その株が高いのか安いのか」であったり「これから株価は上がりそうのか」なんてことを予測できてしまいます。
ということで本日はこの指標を紹介していくので、ぜひ覚えて帰ってください!
(前回記事 【高校生から始める株式part2】いい株を見つける2つの探し方 )
分析する会社はどう決める?
今から分析用の指標について説明するわけですが、「分析も何もまだ会社一つも選んでないよ…」って人もいるんじゃないでしょうか?
もちろん分析する会社を決めなければ指標なんて何の役にもたちませんから、まずは1つ会社を見つけないといけません。
でもこれがなかなか初心者には難しいんですねぇ。
どうにもいい会社を探そうとしてしまって結局何もわからずに挫折する、なんてパターンもありがちかと思います。
でも心配は無用!
こんなもの深く考えずに好きな会社とか、街で見かけた会社とかから選べばいいんです!
例えば、「ソフトバンクの携帯を使っているからソフトバンクGの株を調べてみようか」とか、「ゲームが好きだからゲームの開発会社を見てみようか」とかから入ればいいと思います。
会社名がわからなくてもGoogleで「ゲーム 銘柄」みたいな感じで検索をかければいっぱい出てくるので、その中から適当に選びましょう。
ここで悩む必要はなくて、選んだ企業がいまいちだったら変えればいいだけの話なのでまずは1つ選ぶのが大事です。
決まらないようならルーレットとかで決めちゃいましょう。最初の会社選びなんてそんなもんで全然大丈夫です。
ということでざつに1つ選べたら、ここから紹介する指標を使って買うかどうかの判断をしていきます!
1.PER(株価収益率)
ファンダメンタルの代表的な指標で、株価が割高か割安かを教えてくれるものとなっています。
PCRの親戚みたいな名前ですが、全く関係ありませんのでご注意(?)を。
計算方法は
株価÷1株あたり純利益(倍)
または
時価総額÷当期純利益
となっています。用語で見ると難しいですね…
とは言っても言いたいことは簡単で、
「この株を買ったら何年で元が取れますか?」
ということを表しています。
例えば1株100円の株があったとして、毎年20円の利益が出るとしましょう。
すると、この株を持っておけば100÷20=5なので5年後には利益だけで元がとれますよね。
この5がPERに当たります。
毎年利益は変化するので、実際にはこんなに単純ではないのですが、まあ業績が今のままならこれぐらいで元が取れるよね、ということが分かると思っておいてください。
この指標がなぜ重要なのか、それは
「実際の業績と株価が釣り合っているか」
について分かるからです。
一般的にはPERが15〜20倍程度となるのが株価の適正価格と言われています。
これに対して人気の株は株価が急激に上がるため上の式の株価の部分だけが上がってしまいPERは30倍、40倍になることがあります。
こうなるといくら人気とはいえ、株価が上がりすぎており大きな利益が見込めないので割高ということになります。
逆に人気のない株は、どんどん株価は落ちるためPERは10倍を切ったりすることもあります。
この時はたった10年弱で元がとれるということで、割安ということになります。
自分が買いたい株が割高なのか割安なのかを知ることによって、よりお得で大きな利益が出せる株を選べるため、この指標は大事だと言われているんですね。
PERの調べかたですが、自分で計算する必要はなく、証券会社のページで会社を検索するとデータのところに書いてあることが多いですので是非チェックしてみてください!
*注意点(重要!)
ここまで見ると「不人気の株の方が割安だから買った方がいいのか」と思うかもしれませんが、実際にはそういうわけではありません。
不人気の株にも2種類あって、「まだ注目されていないけど有望な株」と「そもそも業績も落ちていて期待できない株」のどちらかはPERだけではわかりません。
もちろん将来上がる見込みのない株をいくら割安で買ったところでなんの得にもなりませんから、僕たちが探すのはあくまで有望な株です。
将来期待できる株だということは大前提で、その上でPERをチェックして買うかどうかは判断しましょう。
特に始めたばかりの場合、PER10倍とかの段階で良い株を見つけるというのは至難の業ですので、有望と思った株ならPER20倍〜30倍程度だったとしても、少々高いですが買っていいかと思います。
2.PBR(株価純資産倍率)
PERと並んで重要な指標とされているのがこのPBR。
計算方法は
株価÷1株あたり純資産(倍)
あるいは
時価総額÷純資産
となっています。
時価総額は(株価×発行済株式数)で表されるものなのでPBRが意味するのは
「会社の持ってるお金と株価の総額はどちらが高いのか」
についてということです。
例えば純資産100億円の会社が一株900円で1000万株発行しているとしましょう。
この時時価総額は900×1000万で90億、これに対して総資産が100億なので90÷100=0.9となり、PBRは0.9倍というわけですね。
このPBRでわかるのも、PERと同じく株が割安か割高かについて。
株式が会社の一部を渡すものと考えれば、当然全ての株を合わせると会社そのものになるため、PBRは1倍が適正価格となります。
もしPBRが1より大きい場合は、実際の会社の力に対して株価が上がりすぎということで割高と見込まれ、逆に1より小さい場合は株価が適正より低く評価されているということで割安といわれています。
ただし長期的にPBRが1倍を割っている場合、会社そのものの力が弱まっている可能性もあります。
この場合は割安なのではなく見限られているだけなので、PBR1倍を切っているからといってといって買い得というわけでは無いことは注意しておきましょう。
いつもは1倍以上をキープしている企業が1倍を割る、あるいは1倍に近づいた時は、割安かもしれないと疑っておくといいタイミングで株を買えると思います。
確認方法はPERと同じく証券会社のページにデータとして出ていることが多いです。もしなければ適当にググりましょう。
(補足:純資産って何?)
PBRの試算でしれっと出てきた純資産という単語。なんのことかわからない人もいるかと思いますので、補足を入れておきます。
会社が持っているお金、すなわち資産を表す数値には総資産と純資産があります。
総資産というのは、会社が実際に運用できるお金のことで、資本金、借金など持っているお金全てが含まれます。
それに対して純資産とは、総資産から借金を除いた、返す必要のないお金のことを言います。
基本的には株主から集めた資本金とそれを元にして事業で出した利益が純資産にあたり、これらは株主のものという扱いになっているので、純資産はほとんど株主の資本と同じ扱いをなされています。(正確には少しずれる)
そのため、株主が実際に持っている資本である純資産と、株価の値段を比較しているんですね。
少々雑な説明ですがこの程度で許してください。
ROE(自己資本利益率)
こちらもファンダメンタル分析ではよく出てくる指標となっており、「この株を買ったら、どれくらいの利益が見込めるのか」を教えてくれます。
計算方法は
当期純利益÷自己資本×100(%)
自己資本というのは先程説明した純資産と同じようなものだと思ってください。(まあ少し違いますがほとんど気にしなくていいです)
当期純利益は、1年間に会社が稼いだ利益のことで、
売り上げ金額-かかった費用-税金、借金の利息
のような感じで表されます。実際に増えた金額、と考えてください。
つまりROEは
「株主が払ったお金をどれくらい増やしてるんですか?」
ということを数値化した感じです。
例えば純資産100万円の会社が今年10万円の純利益を出した場合、ROEは
10÷100×100=10%
となるわけですね。
ROEは、どれだけの利益を出してくれるかの指標なので、PERやPBRと違って特に例外もなく高い方がいい企業ということができます。
一つの目安として、10%を超えていれば優良企業と言われていますが、業種によって多少のずれがあり、設備費が高い製造業や小売業は純利益の割合が低くなりがちなのでもう少し低くてもいいですし、逆にサービス業だと設備が少なくていいので高く出がちです。
そこまで深く気にしなくてもいいですが、サービス業は高めということは覚えておくといいでしょう。
まとめ
・とりあえずは1つ株を見つける
・PERは何年で元がとれるか、PBRは株価と実際の資産にはどれぐらいの差があるかを表し、どちらも株の割高、割安を教えてくれる
・POEはどれくらいの割合で稼いでいるかを表し、高い方が良い
今回は代表的な3つの指標を紹介しましたが、これ以外にも優秀な指標というのはいろいろありますので、またいつか記事化したいですね(未定)。
次回は少し路線を変えて分散投資と集中投資の話をする予定で選べばいいんです
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